理事長ごあいさつ
日本小児耳鼻咽喉科学会理事長
伊藤 真人
日本小児耳鼻咽喉学会の理事長を内藤健晴先生から引き継ぎました、自治医科大学の伊藤真人です。どうぞよろしくお願いいたします。
耳鼻咽喉科におけるサブスペシャリティー領域としての「小児耳鼻咽喉科」の歴史は古く、我が国において当学会は1979年に研究会として出発して以来、40年以上の長い歴史があります。この間、国内外の小児耳鼻咽喉科の学術・臨床を牽引する存在として、多くの業績が積み重ねられてきております。
学会としては2006年に市村恵一先生が本学会初代理事長として立ち上げられて、2代目氷見徹夫先生、3代目飯野ゆき子先生、そして前4代目内藤健晴先生が今日まで理事長として学会を発展されてこられました。先代の内藤理事長の折には役員の先生を始めとして、多くの先生がたが一丸となって学会の組織改革を進められ、将来の法人化を見据えた足腰のしっかりした学会にしてこられた功績は瞠目すべきものがあります。個人的には初代の市村先生、3代目の飯野先生は私の自治医科大学の先輩でもあります。私はこれまで長年にわたり、小児急性中耳炎・滲出性中耳炎等の研究やガイドラインづくりなどにも携わってまいりましたが、現在我が国で唯一の「小児耳鼻咽喉科 教授」としてありますのは、これまでご両名の先生から頂いた多くの薫陶と、そのご人徳によるものであります。
我が国においては、このサブスペシャリティー分野はまだまだ発展途上にあり、本学会の果たすべき役割は大きなものがあります。COVID-19対応で学術講演会や学会そのもののあり方、さらには耳鼻咽喉科診療の在り方までが問われる状況の中、諸先輩がたが築きあげてこられた小児耳鼻咽喉科学会が国内外でさらなる進歩を遂げるように、微力ながら引き続き尽力していく所存です。理事長を引き継ぐにあたり、とくに以下の点を当面の目標として掲げさせていただきます。
新役員および会員の皆様には是非とも心強いお力添えを賜れますようお願い申し上げ、理事長としてのご挨拶とさせていただきます。